「あれはセクハラじゃなくてスキンシップだろ」。居酒屋で性被害を受け続けた22歳女性が、退職代行でその職場を断ち切った話

「上司に肩や腰を触られるたびに「やめてください」と言いましたが、「これはスキンシップだよ」と笑いながら繰り返されました。同僚の男性には何もしないのに」

— Kさん(22歳・女性)・飲食業(居酒屋チェーン)

接客のプロになりたかった22歳——楽しかった最初の3ヶ月

地元の高校を卒業後、地元の居酒屋チェーンに就職したKさん。「お客さんと話すのが楽しい」と接客の仕事に前向きだった。最初の3ヶ月は問題なく、職場の雰囲気も良かった。

問題が始まったのは、エリアマネージャーが定期視察に来るようになってからだった。

「スキンシップ」という名の性的嫌がらせ——断れない構造

エリアマネージャーのT氏は視察のたびに、Kさんを含む女性スタッフの肩や腰に手を置いた。「可愛いね」「もっと笑って」という言葉とともに。

「「やめてください」と言うと「お前は冗談も分からないのか」と逆に叱られました。エリアマネージャーなので、言い返せる雰囲気が全くなかった」

店長はそれを見て見ぬふりをしていた。本社のハラスメント窓口に相談しようとしたが「エリアマネージャーに話が行く可能性がある」と言われ、恐怖で諦めた。

半年で被害は10回以上に及んだ。Kさんは視察のある日は胃が痛くなるようになり、男性社員が近づくだけで身体が強張るようになった。

「私は何も悪くない」——その言葉が踏み出す力をくれた

女性支援のNPOに相談したところ「あなたは何も悪くない。すぐにその職場から離れることを勧める」と言われた。

退職代行に相談すると「セクハラ被害者の方は、その職場の人間に一切話す必要はありません。私たちが全部対応します」と言われた。その日のうちに依頼した。

その職場の人間とは、二度と話さなくてよかった

退職代行が全ての連絡を代行し、Kさんはエリアマネージャーにも店長にも一切連絡しなかった。それだけで体の緊張がほぐれた。

後日、弁護士に相談し証拠を整理した結果、慰謝料請求の可能性について説明を受けた。Kさんは現在、その手続きを進めている。

「逃げることが第一歩だった。逃げてから、初めて自分を守ることを考えられた」とKさんは話す。

Kさんからのメッセージ

「セクハラを受けている方へ——あなたは何も悪くありません。その職場から逃げることが第一優先です。証拠はあとから集められます。まず安全な場所に移ってください」

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