「自分が壊れていくのが分かっていた」。ホテルレストランで心が限界になった28歳女性が退職代行を使うまでの話

「職場に向かう電車の中で、急に心臓がどきどきして息ができなくなりました。パニック発作でした。それが週に3回起きるようになっても、「もう少し頑張れる」と思っていたんです」

— Jさん(28歳・女性)・飲食業(ホテルレストラン)

ホテルという憧れの職場——輝かしいスタート

専門学校でホテル・サービス業を学んだJさんは、都内の高級ホテルレストランに就職できた。「憧れの職場に入れた」という喜びで最初の1年は無我夢中で働いた。

宴会・婚礼・レストランと掛け持ちのシフトが当然の環境で、月の残業は80〜100時間。それでも「これがホテルの世界」と思い込んでいた。

パニック発作が週3回——それでも「もう少し」と言い聞かせた

入社3年目の冬、通勤電車の中で心臓が激しく鼓動し、呼吸ができなくなった。ホームで倒れ込んだJさんは救急車で運ばれた。

「病院でパニック障害と言われました。でも職場に言ったら「それって本当に病気なの?」と言われて、また出社しました」

週3回の発作が続くようになったが、「自分が弱いだけ」「気合が足りない」と思い込んで出社を続けた。精神科の薬を飲みながら働くようになった。

「もし休んだら迷惑をかける」という罪悪感が、判断力を完全に奪っていた。

「これ以上我慢しても、誰の得にもならない」

医師に「これ以上仕事を続けると入院が必要になる可能性がある」と言われ、初めて「逃げていい」と思えた。

退職代行に相談すると、傷病手当金の受給手続きについても丁寧に説明してくれた。会社への連絡は翌日に完了し、Jさんはそのまま休養に入った。

傷病手当金で1年間、ゆっくり回復できた

退職後、傷病手当金の申請を行い、1年以上にわたって月に約14万円の給付を受けながら療養した。

発作は退職から3週間で激減し、3ヶ月後にはほぼなくなった。「あの職場の空気が、症状の原因だった」と医師からも言われた。

現在は別のホテルでパートとして勤務し、週4日・実働6時間の無理のないペースで働いている。「ホテルの仕事は好きだった。だから続けられている」

Jさんからのメッセージ

「パニック発作が出ても「気合が足りない」と思っていた。絶対に違います。体は正直です。心が壊れる前に、逃げることは正しい判断です」

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