「システム保守担当が全員退職したら会社が止まる」。IT会社の有給拒否に2年耐えた29歳女性が退職代行を使った話

「「あなたが休んだらシステムが止まる。それによる損害は億を超える」と毎回言われ続けました。有給を申請するたびに、まるで自分が大罪を犯しているような気分になっていた」

— Qさん(29歳・女性)・IT業(システム保守・運用)

インフラエンジニアとして入社——担当が自分一人だった

情報系専門学校を卒業し、中規模の企業のシステム保守担当として就職したQさん。入社後すぐに「あなたが担当の唯一の人員」と言われた。引き継ぎの相手もなかった。

最初から「代わりがいない」状況に置かれたことで、有給申請が事実上不可能な状況が生まれていた。

「損害額億超え」——有給申請のたびに繰り出される脅し文句

入社1年目の夏休みに有給申請をしたところ、上司から「今休まれたらシステムが止まる。その損害は君が責任を取れるの?」と言われた。

「2年間、一度も有給を取れなかった。体調不良で休んだ日は欠勤扱いになり、給与から引かれた」

後任の採用は「予算がない」という理由で2年間先送りにされ続けた。「あなたがいないと困る」という言葉は、使い捨てにするための言葉だったと後に気づく。

「会社のリスクを個人に負わせるのは違法」

労働法について調べると「有給取得を妨げることは労働基準法違反」であり、「有給による損害を労働者に請求することは原則できない」ことが分かった。

退職代行に相談し、翌日に依頼。2年分の未消化有給の消化交渉を依頼した。

2年分の有給が全部消化でき、20日分の給与が追加で支払われた

退職代行が交渉した結果、2年分の未消化有給を退職前に消化する合意が取れた。実質2ヶ月近く出勤しなくてよくなり、有給消化分の給与が約30万円追加で支払われた。

Qさんは現在、チームで保守を担当するIT企業に転職。「一人で全部抱えさせられる環境が、そもそも会社の設計ミス。私の問題じゃなかった」

Qさんからのメッセージ

「一人で全部抱えさせられている人は、それは会社の問題です。あなたがいなくなっても、会社はなんとかなります。先に自分を守ってください」

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