「「訪問と訪問の間の移動時間は労働時間ではないから、有給の日数計算には入らない」と説明されて、なんとなく信じていました。3年後に調べたら完全に嘘でした」
— Uさん(40歳・女性)・介護業(訪問介護事業所)
子育てひと段落——社会復帰として選んだ訪問介護
2人の子育てがひと段落した40歳のUさんは、以前から関心のあった介護の仕事に就くことにした。ヘルパー2級の資格を取り、地域の訪問介護事業所に就職した。
登録制ではなく正社員での雇用だったが、事業所の労働管理が杜撰で、有給制度の説明がほとんどなかった。
「移動時間は労働時間外」——3年間信じた嘘
有給申請をしようとすると「うちは移動時間をカウントしない計算なので、あなたの有給は半分以下です」と言われた。根拠を求めると「就業規則がそうなっている」と言われた。
「就業規則を見せてほしいと言ったら「その必要はない」と断られた。3年間、法律を知らないせいで黙って従ってしまった」
3年後、別の事業所に勤める友人から「移動時間も労働時間だよ」と教えられて、騙されていたことを初めて知った。
退職代行と労働基準法で反撃
退職代行に相談すると「移動時間の労働時間除外は違法の可能性が高い。有給の計算が間違っている可能性がある」と言われた。
翌日に退職を依頼し、同時に未払い有給の交渉を依頼した。
3年分の有給差額と未払い給与が振り込まれた
退職代行の交渉で、移動時間を適切にカウントした場合の有給日数の差額分と未払い賃金が計算され直し、約22万円が追加で支払われた。
Uさんは現在、別の訪問介護事業所で働いている。「正しい知識があれば、騙されなかった。労働法は自分で学ぶ必要があると思った」
Uさんからのメッセージ
「就業規則を見せてくれない会社は要注意です。見る権利はあなたにあります。「なんとなく信じる」は危険。疑問に思ったことは必ず確認してください」
